世界一周ブログ@広州(中国)です。
ベトナムの街【モンカイ】から、中国の【東興】へと国境を越え、
そのまま【広州】に行くべく長距離バスターミナルを目指した…
というところまで、前回のブログでお伝えしました。
さて、長距離バスターミナル行きのローカル・バスを降りると、
同じくここで降りた旅行者風のおっちゃんが、
「バスターミナルはこっちだよ」と英語で教えてくれました。
ここに至るまでの間、英語を話せる中国人は一人もいなかったので
ついついうれしくなって「広州に行く」、「べトナムから来た」などと
聞かれてもいないのにペラペラと話してしまいました。
すると、「僕も広州に行くんだ。なら着いておいでよ」 とおじちゃん。
僕の【警戒センサー】がピコピコと鳴りました。
いつもならここで着いていくかどうか大いに悩むのですが、
今回は本当に現金が足りなかったため、僕らは「まずは銀行に!」 と
上手いこと!? 彼と別れることになりました。
銀行を出て、まずは腹ごしらえでもしようかとレストランを探していると、
さっきのおっちゃんが僕らを探しているではありませんか!
「あー、いた。探したよ。こっち、こっち」
この時点で、「もう、なるようになれ!」 とまな板の上の鯉状態。
そしておじちゃんに言われるがまま、
18時45分発のバスに乗ることを決め、
バスに大きな荷物を積み込み、
小さな乗用車に乗せられ、
街外れの中華レストランに連れて行かれ、
おいしい中華を腹いっぱい食べ、寝台バスに乗り込み、
おっちゃんに切符代一人200元(≒2400円。ちなみに定価以下)を払い、
明け方に広州に着き、一緒にマクドナルドで日の出を待ち、
安いホテルのあるエリアまで連れてきてもらいました。
おっちゃん、ただのええ人やったーーーーーー!!
しかもむっちゃええ人やったーーーーーーーー!!
バスの中に公安(警察)が突入してきて、
僕らのパスポートを没収し、「外に来い」と言われた時、
おっちゃんは自分も靴とカバンをもって着いてきてくれたし、
車掌の兄ちゃんに「お前(僕)はこっちのベッドに移れ」と言われた時、
「この子は奥さんと一緒でしょーが!」と、五郎さんばりにキレてくれたし。
彼の名はアンディ。香港人で、元コンサル会社の社長とのこと。
子どもは男の子二人で、今は二人ともニュージーランド暮らし。
「何かあったら」と、香港の自宅電話番号、中国用の携帯電話も教えてくれました。
あまりのいい人っぷりに、ひさびさに泣けました。
【警戒センサー】は自分の身を守るのに必要なのだけれど、
時に素敵な出会いを奪ってしまうもの。でも1年も旅を続けていたから、
何となくだけれど「解除していいタイミング」が分かってきたのかも。
アンディとの出会いに感謝しつつ、
「食は広東にあり」といわれる広州で食い倒れます。
はらだいち
0