フォス・ド・イグアスという小さな街にいます。
日本の真裏に当たるブラジルは、ちょうど12時間遅れで時が動いているので、こちらで13日の20時だと日本ではもう翌朝8時ということになります。
今日3月14日は、父親の誕生日。
最近、「見た目も性格も、ますます父親に似てきた」と言われます。
ルックスはともかく、父の性分は息子から見てもかなりの変わり者。
ゆえに「似てきた」と言う多くの人は決して褒めているワケではないのですが、当の本人は、実は満更でもありません。
姉も結婚式で言っていたことですが、子供のころ、父が休んでいるのを見た記憶がないのです。
父を世帯主とする原家は、誰にも頼らずゼロからのスタート。母親は専業主婦だから一人で家族4人を支え、休日には三人の子供の先頭をきって自転車で遠くの大きな公園まで遊びに行ってくれました。
引越しも多かったれど、古いアパート、長屋のような団地、近代的なマンション、そして一軒家と、どんどん広く、快適になっていくのはうれしいものでした。
今は「墓を作っているところ。これが終われば“一家をつくる”という仕事も終わる」なんてうそぶいているけれど。
そんな父も、早いもので還暦です。
父に似てきたと言われることは、満更じゃないどころか、誇り高いものであると同時に、自分の生き様を改めて反省させられることなのです。
僕が親から受けてきた以上の愛情と環境を自分の家族にも与えられなければ、せっかく育ててもらった価値はない、と。
親孝行は親にするものであると同時に、巣立った後の生き方それ自体でもある、と。
そんなことを想う、
2011年3月14日(日本時間)
世界一周ブログ、33日目でした。
お誕生日おめでとう。
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